電子機器の誤作動や情報損失を引き起こす電磁干渉（EMI）に対する懸念が高まる中、効果的なEMIシールド技術の開発に多くの研究が行われています。特に、フレキシブルでウェアラブルな電子機器の発展に伴い、EMIシールド繊維への関心が高まっています。従来の電気伝導性のあるコーティングを施した繊維は、耐久性の問題や電気伝導性の低さが課題でした。これらの問題に対処するために、セルロース繊維表面に銀（Ag）層を直接成長させる新しい方法を紹介します。TEMPO媒介酸化と音波化学活性化を使用してセルロースのヒドロキシメチル基をカルボキシル基に変換し、均一なAgナノ粒子（NP）コーティングを実現しました。このプロセスにより、1.02 Ohm sq−1の低いシート抵抗と高い機械的耐久性を持つ強固なAg層が保証されます。Agコーティング繊維のEMIシールド効率は単層で47 dB、三重層で最大69 dBに達し、先進的なEMIシールド用途に大きな可能性を示しています。-論文雜誌のカバーピクチャー制作はサピエンスが担当しました。

https://pubs.rsc.org/en/content/articlelanding/2020/tc/d0tc02483j#!divAbstract