触媒酸化は、低エネルギー消費、運転コスト、そして高い除去効率により、揮発性有機化合物(VOC)除去の有望な方法です。白金族金属(PGM)はVOC酸化触媒として一般的に使用されますが、より手頃な材料への置換が求められています。この研究では、セリウム–ジルコニウム混合酸化物(CZCuAg)に銅と銀を組み込んだ新しい非PGM触媒を用いたベンゼン酸化を紹介します。触媒成分の相乗効果により、200°C未満の低温で完全なベンゼン酸化が可能になります。構造特性評価とその場DRIFTS分析により、CZCuAg触媒は主にベンゼンの吸着を行う酸化銅(II)とベンゼンの酸化を行う銀金属で構成されていることが明らかになりました。さらに、このシステムでのベンゼン酸化はMarks–van Krevelen機構に従って進行することが示されました。CZCuAgは、費用対効果が高く効率的なVOC除去触媒としての可能性を示しています。-論文雜誌のカバーピクチャー制作はサピエンスが担当しました。
https://pubs.rsc.org/en/content/articlelanding/2020/cy/d0cy00691b#!divAbstract